過度な抗菌は、免疫力を弱体化させるので、要注意


抗菌石鹸の販売が米国で中止されたという、興味深いニュースを目にしました。

米食品医薬品局(FDA)は2日、19種類の殺菌剤を含有する抗菌せっけんなどの販売を禁止すると発表した。通常のせっけんと比べて優れた殺菌効果があるとは言えず、健康に悪影響を及ぼすリスクがあると警告している。

19種類の殺菌剤のうちトリクロサンとトリクロカルバンは抗菌効果をうたう固形せっけんや液体せっけんに広く使用されているが、免疫系に打撃を与える恐れがあるという。

FDA医薬品部のジャネット・ウッドコック(Janet Woodcock)氏は、「抗菌せっけんには細菌増殖を防ぐ効果があると消費者は考えているかも知れないが、通常のせっけんと水で洗うよりも有効であることを裏付ける科学的根拠はない」と明言した。その上で「殺菌剤が長期的には益より害になる可能性を示したデータもある」と説明した。

抗菌せっけんの販売禁止 米国

実は、JUJUBODYで、シアバターを取り扱おうと決めた背景には、乳幼児を持つ友人が口を揃えて言う「手が荒れて困る」という悩みがありました。

そして、子供を気遣うがあまり、皆、清潔に保とうと、手洗いに敏感で、除菌ができる液体ソープを使っていたのです。

シアバター石鹸とハンドクリームをシアバターに変えるように勧めると、それだけで、随分良くなったという人が多かった一方で、「普通の石鹸で十分に殺菌できるの?」という声も上がり、

殺菌なんて、しなくていいのに。

と、思ったものです。(実際には、普通の石鹸で十分ばい菌は落ちます)

最近の研究によると、1歳までに様々な細菌にさらされた子どもは、3歳の時点でアレルギーや喘息を発症するリスクが格段に低いことが分かっています。

また、犬と暮らす赤ちゃんの風邪を引く割合が低いという研究結果も発表されています。

要するに、ある程度汚いところで育った方が免疫力がつくのです。

免疫システムは、菌などの異物(抗原)に遭遇するたびに、それぞれの抗原ごとに最良の攻撃方法を学習し、抗原を記憶し覚えていきます。

であう抗原が多ければ多いほど獲得免疫のレパートリーが拡がり、免疫力は強化していくのです。特に、免疫システムが作られる1歳前までに、できるだけ多くの抗原にさらされることが、重要です。

この時期、今の日本では、無菌状態に赤ちゃんを置いていませんか?

先進国で見られる、過剰なまでの消毒対策や、抗生物質や抗菌剤の多用は、子供の細菌への接触を減らしてしまい、正常な細胞にまで過剰に反応する「自己免疫疾患」に陥りやすい体質にしてしまいます。

清潔な環境で育った子供は、アトピー性皮膚炎などのアレルギーになりやすいそうです。

アフリカでは、アトピー性皮膚炎とか、ほとんど聞きませんが、先進国で暮らす黒人の間では、そういう症状を患っている人の話を聞きます。

清潔さに神経質になりすぎるのは、子供の持つ免疫力を弱めてしまうのですね。

人間は、菌と共生して生きています。

人の体重の、少なくても1キログラムは細菌の重さだと言われれています。

最も多く「菌」がいるのが大腸で、人の腸内には一人当たり100種類以上、100兆個以上の腸内細菌が生息しており、腸内細菌の重さは1.0~1.5Kgにもなります。

また、最近では、「顔ダニ」として知られていますが、人の皮膚には1兆個以上の常在菌がいると言われていて、集めると100グラムにはなるそうです。

これらの菌は、人間に害をなすわけではありません。

それどころか、皮膚の常在菌は、人に害を及ぼす菌から人体を守るバリヤーの役目を果たし、体内にある常在菌は、摂取した食物の分解などを補助してくれたりと、人間の細胞では成し得ない様々な機能を補ってくれています。

身近な例でいうと、ビフィズス菌などですね。

つまり、人間と菌は、共生状態にあり、菌=悪、害ではないのです。

外からの菌が怖いあまりに、除菌に力を入れすぎると共存関係を図る上で必要な良い菌までも傷つけてしまうのです。

日本は、間違いないく、世界で最も、過剰な除菌、消毒国です。それが、私たちの免疫力を弱体化していることは間違いないでしょう。

あまり、神経質にならずに、過度な抗菌、除菌には、要注意。

 

参考: 人は菌と共生している 行き過ぎた抗菌・消臭思考は危険