誰もが残された時間を生きている


小林麻央さんの病が公になるまで、私は、彼女に対して、特別な感情を抱いていたわけではないけれども、彼女が告知された時期が、私と同じだったこと、また同じ年だったことから、どうしても自分と重ねて見てしまうようになり、ついついフォローするようになってしまった。

そうして、正直で、温かい、彼女の文章に触れる度に、とても聡明な素敵な人だなと思うようになった。

2年8ヶ月。

ちょうど日本に戻ってきたときに、中学校時代からの友人が、同級生のお店で集まり、サプライズのケーキを用意してくれたことを、また皆で集まり思い出したところだった。

勝てって(笑)

いいセンスしているな、みんな。

もうそんなに前なのかと思うと同時に、その期間、彼女は、ずっとガンに冒されていく恐怖と、現実に起こる痛み、苦しみに向き合いながら、恐怖に支配され飲み込まれないように日々を過ごそうとしていたのだなと思うと、想像ができるだけに、胸が痛む。

そして、そう強い自分であろうと決意して、筆をとったのだろう。

時に自身の病、将来への不安を率直に語りながら、子供達への愛情、家族との日々の喜びに溢れたブログを通して、二人のお子さんは、どれだけお母さんが最後まで諦めずに生きようと頑張ったか、生き様と愛情をいっぱい受け止ることができると思う。

だから、闘病中の写真も笑顔でアップしていたのだろう。

本人がBBCに寄せた寄稿のように、短くとも、愛し、愛された幸せな人生だったと思う。

大病を目の当たりにしないと意識しないけれども、私たちは、誰もが、みな、残された時間を生きている。

それが、どのくらいあるかわからないのは、実は、誰もが一緒なのだ。

残された時間を生きる。

そんなことを、また、思い出させてくれた。

安らかに、愛するご家族とともに御心がありますように。