相次ぐガン報道に


先日、アナウンサーの黒木奈々さんが胃がんで亡くなり、彼女のことは知らなかったのだけれど、同じ32歳ということもあり、衝撃的だった。

女優の川島なお美さんの痩せた姿は、更に衝撃的だった。末期ガン特有の痩せ方だなと心配していた矢先に届いた訃報。

タレントの北斗晶さんも乳がんを公表したが、こうしたニュースが相次ぐと、私にとっては本当に他人事ではなく、聞く度に胸が痛み、色々と考えさせられてしまう。

自分は、転移したらどう対処しようか、とか。そんなとりとめもないことも。

あと数週間で、術後1年になる。 あの時、「何かおかしい」という直感に従い、すぐに日本の適切な病院で検査を受けて本当に良かった。

舌癌は、他のガンよりも早期でリンパ節転移の確率が高く、その有無で予後が大きく変わる。 もし、遅れていれば、舌の全摘、喉頭摘出や、頚動脈をガンに浸食されて出血死ということも今頃あり得たわけで、ただただ、自分の幸運と「まずは、健康を第一優先に」と支えてくれた周囲の人々に感謝したい。

ストレスもなく、悠々自適に暮らしているので、ぷくぷく太っているぐらいだ(笑)

1年過ぎると、3週間毎の経過観察が、4週間毎になるという。 あんまり変わらないじゃないかと、ツッコミたくなったが、「2年過ぎると、なくなるわけじゃないけど、転移、再発率はぐんと下がるからね。もう1年用心して。検査は5年間あるからね」という。

ガンは、手術して終わりではなく、5年間、再発、転移がなくて初めて完治となるので、こうも訃報が続くのは、侮ってはいけないという自戒の時期と受け取るべきなのかなとも思う。

若年性ガン患者の団体STAND UPなどガン患者の集いがあるようだけれども、ガン患者同士での集まりに顔を出して、不安を語り合ったりということには興味がない。というよりも、避けたい。いつまでも、ガンに縛られているような気がするからだ。

一方で、この1年足らずの間に、ガンを患った方やその家族からの相談を数回受けたことがある。

先生の説明の仕方が随分と異なり(というよりも十分に説明を受けていない)、どの治療方針を選択すべきか腑に落ちずに、セカンドオピニオンなどを求めて回っていたという。ネットでも色々調べたが、舌癌は情報が少なかったと。私が即決できたのは、先生との相性がよく、すぐに腑に落ちてお願いしようという気になれたからだ。それも本当に恵まれたことだった。

私の場合は、こういう症状で、こういう風に言われたので、こう判断しましたという話をしたら、私とは違うご自身の状況に照らし合わせ、じゃあ、こうするのがいいんだろうなと心が決まったとおっしゃっていた。

舌癌の場合、確かに疾患者数も少ないので、自分の経験を発信してシェアすることは、早期発見や意思決断に役立つこともあるので、重要なのかもしれないと感じるようになった。

私が、インターネット上で偶然見つけた1枚の写真が自分の症状とそっくりで舌癌だと確信し、病院へ行ったように、もしかしたら誰かがそれで助かるのであれば、それにこしたことはない。むしろ、そうすべきなのだろう。

最近、少し講演の話をいただくことがあるので、大事にしたくないので、さらっと流していたが、そういう際には、包み隠さず触れるようにしたいと思う。

ガンの最後は、本当に痛く苦しい。体は相当辛かっただろうに、会見でも、しれっと「元気ですよ」と言って、女優らしい華やかなドレスを纏い、泣き言を言わず笑顔を絶やさなかった、女優として全うした川島なお美さんの生き方には敬服した。

imgres彼女は、まさに、She lived the way she wanted to be remembered.

自分が女優として記憶に残るよう生き抜いたのだ。

生かされた命。私は、どう生きていこうか?